6. 指標及び目標

(1)指標及び目標

当社グループでは、中期経営計画 ~“Passion for the Best” 2026~の策定にあわせて、2024年度に、サステナビリティKPIを新たに設定・公表しました。

指標及び目標

気候変動対応に関連するサステナビリティKPI 目標 2026年度 実績 2025年度※1 戦略的取組み例
指標
(グループKPI)
自社のGHG排出量※2 連結 ネットゼロ
(2030年度)
2,270t-CO2e 自社のカーボンニュートラル実現
投融資ポートフォリオのGHG排出量※3 連結 186~255
(2030年度)
230g-CO2e/kWh 自社のカーボンニュートラル実現
SDGs関連債リーグテーブル※4 GIB 2位以内 1 サステナブルファイナンスの推進
その他の気候変動対応に
関連するサステナビリティKPI
グリーンビルディング認証比率(DOI/DLI/DLP)※5 大和リアル・エステート・
アセット・マネジメント
DOI:65
DLI:20
DLP:25
DOI:70.7
DLI:24.1
DLP:44.2
サステナビリティを意識したソーシング・投資推進
オフィス・データセンターへの再生可能エネルギー切替率 大和総研 100 100 自社のカーボンニュートラル実現
サステナビリティ関連商品の買付経験顧客数 WM 継続的な拡大 62,399口座 サステナビリティを意識した商品の推進
GX移行債のプライマリー・ディーラー落札ランキング GM 3位以内 1 サステナブルファイナンスの推進
サステナビリティ関連投資残高 大和エナジー・インフラ 1,800億円 1,537億円 サステナビリティを意識したソーシング・投資推進
ESG投融資残高 大和ネクスト銀行 1,000億円 2,093億円 サステナビリティを意識した商品の推進
  • ※12026年3月末時点
  • ※2自社のGHG排出量は Scope1+2の合計(マーケット基準)
    2026年6月時点での速報値であり、2026年8月頃に第三者保証を取得予定
    社用車の利用に伴う排出量を除く。これを含めた場合のScope1,2の合計は3,654t-CO2e
  • ※32024年度実績。投融資ポートフォリオのGHG排出量の対象は、電力セクターへのプロジェクトファイナンス。一部推計値を含む
  • ※4[集計対象] 発行体のサステナビリティ戦略における文脈に即し、環境・社会課題解決を目的として発行される普通社債、財投機関債、地方債、サムライ債 ※自社債除く
    [算定方法]LSEGデータ&アナリティクスのデータを基に大和証券作成
  • ※5DOI:大和証券オフィス投資法人、DLI:大和証券リビング投資法人、DLP:大和証券ロジスティクス・プライベート投資法人
  • なお、目標、指標及びその方法論は第三者によって認証されていません。また、セクター別脱炭素アプローチを用いた算定はしておりません。

(2)GHG排出量

投融資ポートフォリオのGHG排出量

当社グループは、カーボンニュートラル宣言にて掲げる2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量等(Scope3)ネットゼロに向けた具体的な道筋を明確化するため、当社グループの投融資ポートフォリオ排出量において最も大きな割合を占める電力セクターのうち、プロジェクトファイナンスに関する2030年度までの中間目標を設定しています。中間目標に加えて、PCAF基準に基づいて計測した実績値、及び目標達成に向けた取組みは以下の通りです。

2024年度実績の計測(排出量)

2024年度実績の計測では、昨年度に引き続き、高排出セクターに限定せず、全セクターを対象に計測を行いました。また、投融資先のScope1・2に加えてScope3も計測しました。なお、実績値の算定方法については「Appendix 2. GHG排出量の集計対象及び算定方法」をご参照ください。

2024年度実績は約83万t-CO2eとなり、昨年度よりも増加しました。主な増加要因は、金利環境の変化に伴う電力債の新規取得であり、これが大部分を占めています。加えて、排出量データベースの品質向上も影響しており、増加分の約一割を占めました。今後も、国際的なガイダンス等の動向を踏まえたモニタリング活動を継続しつつ、投融資先へのエンゲージメント活動を進めてまいります。

  • 対象はScope1・2
計測範囲
  • セクター:全セクター
  • アセットクラス:上場株式(REIT含む)、非上場株式(REIT含む)、事業債、商業用不動産、コーポレートローン、プロジェクトファイナンス
  • ※1対象は、大和証券グループ本社の出資先・AM部門の運用先(自己保有分。ファンド経由の非上場株式除く)・大和ネクスト銀行の運用先
  • ※2商業用不動産・コーポレートローンは該当無し。また、その他のアセットクラスにおいて、対象が無い場合はハイフンを、端数処理で切り捨てとなる場合は0を表示
  • ※3一部、PCAFのデータベースに基づく推計値を使用(但し、同データベースにおいても参照できない対象は除外)

中間目標に向けた進捗(排出原単位)、目標達成に向けた取組み

当社は2023年度に、当社グループの投融資ポートフォリオ排出量の中で、現時点で最も大きな割合を占める電力セクターのプロジェクトファイナンスについて、 2030年度までの中間目標を設定しました。

増加する電力需要を支えつつ、クリーンエネルギー化を同時に進めていく必要があるため、GHGの排出効率を示す排出原単位(発電量当たりの排出量)を計測指標とします。また、目標についてはパリ協定の目標である、2℃目標を十分に下回り、1.5℃目標と整合的である水準として、IEAのNZEシナリオ、APSシナリオに基づき、レンジでの削減目標を設定しています。

2024年度実績は、投融資先の排出量の減少及び再エネ投融資の進捗を受け、 2023年度実績より減少しました。なお、投融資ポートフォリオ排出量の計測は未だ開発段階にあります。そのため、計測結果は推計方法の見直し等により、大きく影響を受ける可能性があります。

今後は2030年度中間目標及び2050年ネットゼロ達成に向けて、投融資先とのエンゲージメント強化や、再エネ向けファイナンスを実施します。目標設定における考え方や目標達成に向けた取組みの詳細は、投融資ポートフォリオのGHG排出量のネットゼロに向けた対応をご参照ください。

  • 2023年度実績は243g-CO2e/kWh
電力セクターのプロジェクトファイナンスに関するGHG排出量(対象はScope1)
2024年度実績値
総排出量 372,480t-CO2e
排出原単位(g-CO2e/kWh) 230g-CO2e/kWh
PCAFスコア 平均PCAFスコア 2.74
2030年度中間目標値
指標 排出原単位(g-CO2e/kWh)
目標値 186~255g-CO2e/kWh
参照シナリオ IEA NZE・APS
  • 一部推計値を含む
2024年度実績※1

(単位:t-CO2e)

  Scope1・2 Scope3
上場株式
(REIT含む)
非上場株式
(REIT含む)
事業債 PJファイナンス
電力(発電) 51,843 0 296,148 383,102 731,093 189,584
運輸 (航空) 39,885 - 3,968 - 43,854 14,955
(海運) 13 - - - 13 58
(陸運) 78 0 0 2,222 2,301 9,287
自動車製造 43 - 2,803 - 2,846 49,113
不動産 428 - 10 - 437 2,612
石油・ガス 124 - - - 124 506
アルミニウム 2 - - - 2 5
石炭 44 - 0 - 44 21
鉄鋼 147 - - - 147 104
農業 17 - - - 17 10
セメント - - - - - -
金属、鉱業※2 1,487 14,529 - - 16,016 13,850
資本財※3 1,583 18 4,892 6,212 12,704 44,843
化学品 1,053 2,525 0 - 3,577 6,020
包装食品、肉 480 - - - 480 595
紙、林産物 46 - - - 46 167
飲料 7 - 0 - 7 48
建材 485 - 0 - 485 212
その他 3,646 1,511 5,522 5,391 16,071 142,645
合計 101,412 18,582 313,343 396,927 830,264 474,632
  • ※1投融資先企業において計測範囲や算定方法の見直し等により排出量が変動している場合もありますので、過年度比較においては留意する必要があります。
  • ※2鉄鋼・アルミニウム以外
  • ※3建物等

GHG排出量(Scope1,2,3)

当社グループはカーボンニュートラル宣言において2030年度までの自社のGHG排出量(Scope1・2)ネットゼロを目指しています。これらの目標達成に向け、GHG排出量を毎年モニタリングしています。なお、Scope3のうち、カテゴリ1からカテゴリ5及びカテゴリ8からカテゴリ14については、当社グループの事業特性上、重要性がないため開示しておりません。

なお、実績値の集計対象範囲及び算定方法については「Appendix 2. GHG排出量の集計対象及び算定方法」をご参照ください。

GHG排出量の実績(2025年度)※1

(単位:t-CO2e)

分類 2025年度
Scope1※2 2,214
Scope2 マーケット基準 1,443
ロケーション基準 21,692
Scope3 カテゴリ6 出張 1,053
カテゴリ7 通勤 1,905
  • ※1第三者保証については2026年8月に取得予定
  • ※22025年度実績より、社用車の利用に伴う排出量をScope1に算入(従来はScope3カテゴリー8)。従来の算定区分に沿って算定した場合のScope1は827t-CO2e

(3)炭素関連資産

脱炭素社会への移行に伴い、GHG排出量の大きい炭素関連資産は将来その価値が大きく低下するリスクがあり、また保有を続けることでレピュテーショナルリスクが生じる可能性があります。

そのため、気候関連リスク(移行リスク)に対して脆弱な資産の指標として、 TCFD提言の補足ガイダンスの炭素関連資産の定義を踏まえ、炭素関連資産の状況を開示しています。

2026年3月末時点での炭素関連資産の総額は、全セクター資産総額の概ね3割に相当する約6,330億円となりました。なお、炭素関連資産の総額は、2026年3月期当社グループ連結財務諸表上の数値を元に算定しています。

当社グループは、炭素関連資産のリスク程度を精査した上で、特に高リスクの炭素関連資産について中長期的な削減に向けた取組みを進めていきます。

炭素関連資産の内訳

項目 投資・出資 大和ネクスト銀行
CLO
大和証券
自社株担保融資
合計
エネルギー 10% 5% 0% 15%
運輸 1% 6% 1% 8%
素材・建築 51% 21% 2% 73%
農業・食品・林業 0% 4% 0% 4%
合計 62% 36% 3% 100%
  • ※1集計対象:投資・出資、大和ネクスト銀行CLO、大和証券自社株担保融資
  • ※2エネルギーから水道、独立発電、再生可能エネルギー事業者は除外

(4)役員報酬

取締役及び執行役の報酬は、報酬委員会において決定しており、基本報酬、株価連動型報酬、業績連動型報酬で構成されています。

業績連動型報酬の算定においては、中期経営計画 ~“Passion for the Best” 2026~において数値目標として掲げる各KPIを参照しています。気候関連のKPIとしては、SDGs関連債リーグテーブル・自社のGHG排出量・投融資ポートフォリオのGHG排出量が含まれます。

業績連動型報酬を算定するための業績評価は、財務情報を用いた業績KPIに基づく財務業績評価に、業績KPI以外のKPIを総合的に評価したクオリティ評価を反映します。財務業績評価及びクオリティ評価は、報酬委員会にて決定しています。

業績連動型報酬は、役職ごとに定めた基準額に業績評価を掛け合わせ、個人の貢献度合を反映のうえ算定します。なお、気候関連のKPIは、業績連動型報酬に反映される他のKPIと合わせて組み込まれているため、区分して識別できません。

業績連動型報酬の評価体系

財務業績評価(100) ± クオリティ評価(-20~+20)
カテゴリ KPI 配点 基準値 KPI 基準値 実績値
業績 連結ROE 40 10% 10.3%
連結経常利益 40 2,400億円 2,345億円
ベース利益 20 1,500億円 1,827億円
お客様資産 預り資産 120兆円 104.0兆円
ストック関連資産 13.6兆円 12.2兆円
AM部門AUM 44兆円 46.1兆円
デジタル デジタル案件価値創出件数 10件 5件
デジタル案件トライアル件数 50件 104件
サステナビリティ SDGs関連債リーグテーブル 2位以内 1位
エンゲージメントサーベイスコア 80%以上 84%
自社の温室効果ガス排出量 2030年度ネットゼロ -
投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量 186~255g-CO2/kWh -

取締役及び執行役の報酬等の額

役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円) 対象となる
役員の員数
(名)
基本報酬 RS I 業績連動型報酬 退職
慰労金
金銭 RS II PS
取締役 52 43 8 1
執行役 2,059 517 138 956 157 291 11
社外取締役 149 139 9 7
  • 取締役と執行役の兼任者(6名)の報酬は、執行役に対する報酬等の支給額の欄に記載
  • 業績連動型報酬は、当期分として支給予定の額を記載