こども応援基金とは
本基金創設にあたっての想い

私自身、以前から個人的に児童養護施設へおもちゃなどの寄付を行なってきました。私の子どもが入園した幼稚園の隣に、児童養護施設があったことがきっかけです。
子どもの入園式を祝って家族が集うにぎやかな風景の隣に、様々な事情で施設に入らざるを得ない子どもたちがいることに大きな衝撃を受けました。以来、困難な状況にある子どもたちの未来のために、企業として何かできないかと、ずっと考えてきました。そのため、2017年に社長に就任したとき、早速、会社としてこの問題に取り組むことを決めました。
経済的な理由で将来に自由な夢を描けない子どもたちを支えることは、日本の持続的成長を支えることに直結します。子どもの貧困問題解決は極めて高い目標ですが、躊躇していては何も変えられません。そしてこの問題は、次の世代に解決を任せてはいけない、と強く思います。
このような想いから、パブリックリソース財団と協働し、本基金を設立しました。本基金をきっかけに、NPOの皆様と意見交換することで、企業として取り組めることは何かを改めて考える機会を私自身が持つこともできました。
本基金は、“貧困の連鎖防止に有効で波及効果の高い取組みの事業化を支援することで、子どもの貧困問題解決の一助となること”を目的としました。
本基金の助成期間は満了しましたが、今後もそれぞれの現場において日々努力を重ねておられる方々を支え、全ての子どもたちが“輝く未来”へ前進できるよう力を尽くしていきたいと思います。
株式会社大和証券グループ本社
取締役会長 兼 執行役
中田 誠司
助成金運営団体について
大和証券グループは2017年から、持続可能な社会の実現に向けて貢献する活動の一環として、貧困状況下にある子どもの環境改善や貧困の連鎖を防止することを目的に、「大和証券グループ 夢に向かって!こどもスマイルプロジェクト」を開始しました。そして、公益財団法人パブリックリソース財団と協力し、「大和証券グループ 輝く未来へ こども応援基金」を創設しました。
本基金に設置された助成プログラムは、公益財団法人パブリックリソース財団が運営主体となり実施いたしました。
公益財団法人パブリックリソース財団について
2000年に非営利のシンクタンク、NPO法人パブリックリソースセンターとして発足し、NPOなど非営利事業体のマネジメント強化、SRI(社会的責任投資)にかかる企業の社会性評価やCSRの推進支援、そしてオンライン寄付をはじめとする寄付推進事業などを展開。
2013年1月、これらの成果と蓄積を踏まえ、「誰かの力になりたい」という人びとの志を寄付で実現するために、個人や企業の資金力を社会的事業への投資につなぐ寄付推進の専門組織「公益財団法人パブリックリソース財団」として新たにスタート。」
「意志ある寄付で社会を変える」ことをミッションに、テーマ基金、オリジナル基金、遺贈など様々な寄付の方法を提供し、人生を豊かにする寄付、未来を切り拓く寄付の仕組みづくりに取り組む。
2020年度は新型コロナ感染症に対応するため、様々な分野や人を支援する基金を複数創設し、支援を続けている。
基金概要と大和証券の取り組み
本基金の目的
経済的に困難な状況下にある子どもの環境改善や貧困の連鎖の防止を目指す独自性や先駆性のある事業やプログラムの事業開発を支援します。
助成対象
- NPO法人、一般社団法人、社会福祉法人、公益法人などの非営利組織
- 助成金は「事業開発活動」を対象とします。
- 類例が多いと判断される事業は対象にはなりません。
- 本基金では、15歳までの子ども(特に小学生)を対象とする取組みの事業開発を重視します(限定するものではありません)。
助成内容
- 335万円を上限とする助成金(2020年度第四回)
- 最大3年間の継続助成(自動的な継続ではなく、毎年継続審査を行ないます。)
- 助成団体数:毎年2~3団体
- 助成金の使途は事業開発活動に資するものに限定します。
選考基準
評価項目 |
---|
子どもの将来の貧困リスクの低減に向けた取組みのロジックモデルは明確か |
同取組みは、先駆性があるか |
同取組みを効果的・持続的にするための事業開発計画は、目標設定が明確か |
同事業開発計画は適切に計画されているか |
組織全体は適切に経営されているか |
2017年度(第一回) 選考結果
<2017年度(第一回)採択 新規助成団体>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
認定NPO法人 SOS子どもの村JAPAN |
福岡県 福岡市 |
「家族の未来応援プロジェクト」の事業開発 | 3,000,000 |
NPO法人 PIECES |
東京都 文京区 |
「孤立した子どもに対する地域のアウトリーチ人材育成プログラム」の事業開発 | 3,000,000 |
NPO法人 Learning for All |
東京都 新宿区 |
「学習支援ナレッジ展開」の事業開発 | 3,000,000 |
- ※2017年度(第一回)助成金は上限300万円
<2017年度(第一回)助成総額>
9,000,000円

2018年度(第二回) 選考結果
2018年度は総数43団体から応募がありました。一次審査(書類審査)、二次審査(面談審査)を経て、審査委員会にて審議した結果、下記5団体が採択されました。うち2団体は新規助成団体、3団体は継続助成団体となります。
<2018年度採択 新規助成団体>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
認定NPO法人 D×P |
大阪府 大阪市 |
学校と連携した「授業」×食堂を有効活用した「居場所」の事業開発 | 3,200,000 |
認定NPO法人 エデュケーションエーキューブ |
福岡県 福岡市 |
複合型学習拠点「スタディプレイス」の事業開発 | 3,150,000 |
<2018年度採択 助成継続団体>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
認定NPO法人 SOS子どもの村JAPAN |
福岡県 福岡市 |
「家族の未来応援プロジェクト」の事業開発 (副題)アウトリーチと里親によるネットワーク型家族支援 | 3,200,000 |
認定NPO法人 PIECES |
東京都 文京区 |
「孤立した子どもに対する地域のアウトリーチ人材育成プログラム」の事業開発 | 3,200,000 |
NPO法人 Learning for All |
東京都 新宿区 |
「学習支援ナレッジ展開」の事業開発 | 3,200,000 |
- ※2018年度(第二回)助成金は上限320万円
- ※PIECESは、2018年に認定取得
<2018年度(第二回)助成総額>
15,950,000円

2019年度(第三回)選考結果
2019年度は38団体から応募がありました。一次審査(書類審査)、二次審査(面談審査)を経て、審査委員会にて審議した結果、下記7団体が採択されました。うち2団体は新規助成団体、5団体は継続助成団体となります。
<2019年度(第三回)採択 新規助成団体>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
NPO法人 パノラマ |
神奈川県 横浜市 |
校内居場所カフェ運営者・実施者人材育成の事業開発 | 2,620,000 |
NPO法人 フェアスタートサポート |
神奈川県 横浜市 |
児童養護施設を対象とした地域密着型就労支援の事業開発 | 3,000,000 |
<2019年度(第三回)採択 継続助成団体(2年目)>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
認定NPO法人 エデュケーションエーキューブ |
福岡県 福岡市 |
複合型学習拠点「スタディプレイス」の事業開発 | 3,120,000 |
認定NPO法人 D×P |
大阪府 大阪市 |
学校と連携した「授業」×教室を有効活用した「居場所」の事業開発 | 3,120,000 |
<2019年度(第三回)採択 継続助成団体(3年目)>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
認定NPO法人 SOS子どもの村JAPAN |
福岡県 福岡市 |
家族の未来応援プロジェクトの事業開発 (副題)アウトリーチとネットワーク型家族支援の試行 |
3,120,000 |
認定NPO法人 PIECES |
東京都 文京区 |
孤立した子どもに対する地域のアウトリーチ人材育成プログラムの事業開発 | 3,120,000 |
NPO法人 Learning for All |
東京都 新宿区 |
学習支援ナレッジ展開の事業開発 | 3,120,000 |
<2019年度(第三回)助成総額>
21,220,000円

2020年度(第四回)選考結果
2020年度からは継続助成のみとなります。継続助成対象の全4団体より申請があり、審査(面談審査)を経て、審査委員会にて審議した結果、4団体全て採択となりました。
<2020年度(第四回)採択 継続助成団体(2年目)>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
NPO法人 パノラマ |
神奈川県 横浜市 |
校内居場所カフェ運営者・実施者人材育成の事業開発 | 3,350,000 |
NPO法人 フェアスタートサポート |
神奈川県 横浜市 |
児童養護施設を対象とした地域密着型就労支援の事業開発 | 3,350,000 |
<2020年度(第四回)採択 継続助成団体(3年目)>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
認定NPO法人 エデュケーションエーキューブ |
福岡県 福岡市 |
複合型学習拠点「スタディプレイス」の事業開発 | 3,350,000 |
認定NPO法人 D×P |
大阪府 大阪市 |
学校と連携した「授業」×教室を有効活用した「居場所」の事業開発 | 3,350,000 |
<2020年度(第四回)助成総額>
13,400,000円

2021年度(第五回)選考結果
継続助成対象の全2団体より申請があり、審査(面談審査)を経て、審査委員会にて審議した結果、2団体ともに採択となりました。
<2021年度(第五回)採択 継続助成団体(3年目)>
団体名 | 所在地 | テーマ | 助成金額(円) |
---|---|---|---|
NPO法人 パノラマ |
神奈川県 横浜市 |
校内居場所カフェ運営者・実施者人材育成の事業開発 | 3,350,000 |
NPO法人 フェアスタートサポート |
神奈川県 横浜市 |
児童養護施設を対象とした地域密着型就労支援の事業開発 | 3,350,000 |
<2021年度(第五回)助成総額>
6,700,000円
<第五回授与式>
2022年1月25日、オンラインによる第五回授与式・活動報告会を執り行ないました。
