2026年度 大和証券グループ経営方針
~ Passion for the Best ~
2025年度は、米国新政権の通商政策が本格化し、世界経済が構造的な変化に直面した年となった一方、日本においては、高市新政権の発足と衆議院解散・総選挙を経て、新たな政治体制へと移行した。金融市場では、政策金利が約30年ぶりの水準まで引き上げられ、「金利のある世界」が定着した。また、企業のガバナンス改革の進展や新政権の政策運営への期待を背景に海外投資家からの資金流入が続き、2月には日経平均株価が取引時間中に一時59,332円に達し、過去最高値を更新した。一方、3月末にかけては中東情勢における軍事的緊張の高まりなどを受け、世界経済の不確実性が高まり、金融市場は大きな変動を余儀なくされた。
こうした環境のもと、当社は「お客様の資産価値最大化」を経営の揺るぎない軸に据え、お客様一人ひとりへの深い理解に基づく質の高いコンサルティングと、最適なソリューションの提供を強力に推進してきた。その結果、当社が重視するベース利益※が想定を上回るペースで増加し、連結業績の安定性は着実に向上した。
中期経営計画の最終年度となる2026年度は、依然として地政学リスクの高まりや原油価格の変動などに直面しているものの、新たな成長軌道を描き始めたわが国において、「貯蓄から投資」の流れを確かなものにするという当社の使命は、一層重要性を増している。目先の環境変化にぶれることなく、総資産コンサルティングの高度化を推し進めるとともに、成長投資を着実に進展させることで、外部環境に左右されにくいより強固な収益構造の構築に愚直に取り組んでいく。今年度は、以下に掲げる行動計画を着実に実行することで、資産運用立国の実現、わが国の成長型経済への移行に貢献していく。
- ※ベース利益=ウェルスマネジメント部門+証券アセットマネジメント+不動産アセットマネジメント経常利益合計
各事業部門のアクションプラン
ウェルスマネジメント部門
- 1.お客様に対する深い理解に基づいた最適なコンサルティングの提供によるウェルスマネジメントビジネスのさらなる深化
- 2.富裕層や法人のお客様の高度なニーズに応えるオーダーメイドで付加価値の高い商品・サービス・ソリューションの拡充及び提供
- 3.デジタルマーケティングによるお客様に合わせたタイムリーかつ適切なサービス提供体制の深化
- 4.外部提携、ワークプレイス(職域)ビジネスによる顧客基盤の拡大
- 5.銀行ビジネスを活用した顧客基盤の拡大及び、富裕層のお客様向けソリューションの提供
アセットマネジメント部門
- 1.幅広い投資家層に訴求する運用商品・ブランドの確立、魅力的なオルタナティブ商品の展開を通じたさらなる運用残高拡大
- 2.外部提携も活用した運用力の強化・高度化、ゴールベースアプローチ型資産運用をはじめとしたサービス提供力の高度化
- 3.不動産アセットマネジメントにおける運用力・物件ソーシング力強化、運用商品拡大及びグループ内連携による運用残高拡大
- 4.オルタナティブファンドの拡大に向けたパフォーマンスの追求と基盤の構築
グローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキング部門
- 1.幅広いお客様ニーズを捉えた多様なプロダクト・高度なソリューションの提供
- 2.ウェルスマネジメント部門をはじめとしたグループ連携の更なる強化によるビジネス基盤の拡大
- 3.未上場企業への更なるソリューションの提供及び国内外M&Aの強化
- 4.経営資源のリアロケーションを通じた収益性の向上
その他(大和総研)
- 1.シンクタンクとしての時宜を得た良質な情報発信による、社会・経済の健全な発展と資産運用立国への貢献
- 2.AI・データサイエンスの活用によるお客様の企業価値最大化への貢献
- 3.ヘルステック事業を通じた人的資本経営への貢献