クライメート・トランジション利付国債 フォローアップミーティング開催報告(2025/3/24)

2025年3月24日、クライメート・トランジション利付国債(以下、CT国債)の発行を担う財務省、我が国の脱炭素化政策及びCT国債を活用した投資促進策を主導する経済産業省、及び大和証券の共催で、「クライメート・トランジション利付国債 フォローアップミーティング」を開催しました。

CT国債の発行が開始されてから約1年が経過し、この度、初回のフォローアップミーティングの開催を大和証券がサポートしました。


本フォローアップミーティングは、会場及びオンラインのハイブリッド開催とし、CT国債へご投資されている投資家に加え、その他トランジション・ファイナンスや、脱炭素化の実現に向けた政策等にご関心のある多くの皆様に、国内外よりご参加いただきました。

スピーカーとして、財務省 理財局 国債企画課 課長補佐の矢野様、経済産業省 GXグループ環境金融室 環境企画調整官の小沼様にご登壇いただき、司会は大和総研 理事の大橋が務めました。(※肩書は開催当時)

財務省矢野様によるCT国債の発行状況等についてのご説明の後に、経済産業省小沼様より我が国における脱炭素化の進捗状況やCT国債の資金使途等に関するご説明をいただき、参加者との意見交換を行いました。


~フォローアップミーティング開催の背景・目的~

国際公約と産業競争力強化・経済成長を同時に実現するためには、10 年間で150 兆円を超える官民のGX投資が必要とされています。

GX経済移行債は、20兆円規模の大胆な先行投資支援を実行し民間事業者の予見可能性を高め、官民協調でGXを実現すべく発行されるものです。
これまでの国債(建設国債、特例国債、復興債等)と同様に同一の金融商品としての統合発行に限らず、調達する資金の使途やレポーティング方法等を示したフレームワークを策定したうえで、国際標準への準拠について評価機関からのセカンド・パーティ・オピニオンを取得し、個別銘柄「クライメート・トランジション利付国債」として発行されています。

脱炭素に向けたトランジションに貢献するプロジェクトを資金使途に入れ、民間事業者によるトランジション投資を後押しするとともに、民間金融機関によるトランジション・ファイナンスを推進することも、その発行目的のひとつです。

2023 年6 月には、金融庁・経済産業省・環境省より、主に債券投資家を対象として「トランジション・ファイナンスにかかるフォローアップガイダンス」が開示されました。
そこでは、資金調達者の脱炭素化に向けたトランジション戦略に沿った取組促進のために、投資家とトランジションボンド発行体の対話が求められています。


上記ガイダンスを踏まえ、本フォローアップミーティングは、投資家と、CT国債の発行体である日本国政府をつなぐ場として、CT国債の発行状況や、令和5年度発行分の資金充当レポートの内容等について参加者に共有し、市場との対話を通じたトランジション投資促進の一助となることを目的として、開催されました。


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MOF矢野様.jpg METI小沼様.jpg DIR大橋理事.jpg