ガバナンス

TCFD提言の「ガバナンス」では、気候関連のリスクと機会に関する取締役会の監督および経営陣の役割についての開示が推奨されており、当社グループはこれに沿った情報開示を進めています。

取締役会による監督体制

当社グループの取締役会は、経営の基本方針やリスク管理体制の整備等、経営の中核となる事項の決定を行う一方、迅速な意思決定と効率的なグループ経営を推進するため、業務執行の決定権限を可能な限り執行役に委譲しています。その上で、取締役および執行役の職務執行を監督することにより、当社グループの経営の公正性と透明性を確保しています。

気候関連問題に関する取締役会の監督体制としては、執行側で審議した気候関連の課題と対応について適宜報告を受け、取締役会規則に定める経営の中核となる事項や取締役会が重要と認めた事項に該当する場合は決議をしています(図表1-1)。

2021年度の取締役会では、環境・社会関連ポリシーフレームワークの策定・改定や温室効果ガス(GHG)排出削減目標の設定(大和証券グループ カーボンニュートラル宣言の策定)の決議をしたほか、「中期経営計画のレビュー」の決議にあたりサステナビリティKPI(後述)の進捗状況等を確認しました。

なお、2021年6月に社外取締役として村上由美子が就任し、ESGに関する専門的知見を基に助言を行っています。

図表1-1 気候関連リスクと機会に関するガバナンス体制(2022年4月1日時点)

図表1-1 気候関連リスクと機会に関するガバナンス体制(2022年4月1日時点)

また、役員の気候関連の課題への取組みに関するインセンティブを高めるため、サステナビリティKPIを業績連動報酬の評価体系に新たに組込むことを、2021年度の報酬委員会で決議し、2022年度も継続しています(図表1-2)。特に気候関連のKPIとしては、SDGs関連ビジネスへの投資残高やSDGs債リーグテーブルが含まれています(「指標と目標」参照)。

図表1-2 業績連動報酬の評価体系

図表1-2 業績連動報酬の評価体系
  • (注)
    • 1 基準値は、中期経営計画の目標値を踏まえて報酬委員会にて決定しています。
    • 2 連結総自己資本規制比率は、2021年12月末時点における数値を記載しております。

経営者の役割

当社グループは業務執行機関としての執行役会およびテーマごとに専門の分科会を設置しています。執行役会は、業務執行に関する意思決定機関として、当社の重要な業務に関する事項の他、当社グループに係る事業戦略やグループ各社間にまたがる構造問題等に関する基本方針を審議・決定しています。また、分科会の一つである、代表執行役社長CEOを議長とするグループリスクマネジメント会議においては、当社グループのリスク管理体制およびリスクの状況等を把握し、リスク管理に係る方針および具体的な施策を審議・決定しています。

気候関連問題に関する経営者の役割として、執行役会およびその分科会であるグループリスクマネジメント会議において、気候関連の課題を含む重要な業務や方針に関する事項の審議・決定を行います。特に気候関連のリスクについては、グループリスクマネジメント会議において、リスク管理の責任者である最高リスク管理責任者(CRO:Chief Risk Officer)が報告を行います。

SDGs推進体制としては、2018年より代表執行役社長CEOを委員長とするSDGs推進委員会を設置しており、ESG/SDGsに関連する課題や活動の方向性について定期的に議論し(四半期に一回程度)、適宜執行役会(および取締役会)に報告しています。SDGs推進委員会には、社内からは取締役5名(うち非業務執行取締役1名)を含む役員と、さらに社外委員3名が常時参加し(図表1-3)、環境・社会分野等それぞれの専門的な知識や経験を活かした検討を行っています。

図表1-3 社外委員

国谷 裕子 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任教授
東京藝術大学 理事(学長特命担当)
国連食糧農業機関(FAO) 親善大使
白河 桃子 相模女子大学大学院 特任教授
昭和女子大学 客員教授
日証協SDGs推進に関する懇談会 公益委員
西口 尚宏 一般社団法人Japan Innovation Network 代表理事
国連開発計画(UNDP) イノベーション担当上級顧問
一般社団法人日本防災プラットフォーム 代表理事

前述の環境・社会関連ポリシーフレームワークの策定・改定やGHG排出削減目標(大和証券グループ カーボンニュートラル宣言)等については、SDGs推進委員会にて議論した後、執行役会において報告および審議のうえ決議し、取締役会においても決議を行っています。また、TCFDの気候関連シナリオによる定量分析結果については、グループリスクマネジメント会議における報告・審議を行っています。

2020年度より、気候変動などサステナビリティに関する経営の責任を明確にするため、SDGs担当(執行役副社長)を設置しています。SDGs担当は、SDGs関連ビジネスの推進やサステナブル経営の基盤強化への取組みを統括し、SDGs推進委員会にも参加しています。

その他、当社グループ内の各組織(大和証券各本部・主要なグループ会社)においてSDGs責任者を設置しており、SDGs関連ビジネスの推進やサステナビリティKPIの進捗管理を行い、SDGs推進委員会や執行役会に定期的に報告する体制となっています。SDGsビジネス/ESG対応ワーキンググループ等の詳細と合わせて、図表1-1をご参照ください。