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プレゼンテーション

2017年度 経営戦略説明会Q&A

 

 

本資料は、2017518日開催の経営戦略説明会における発言に基づいて作成されたものであり、当社が発行する有価証券の投資を勧誘することを目的としたものではありません。なお、本資料で使用しているデータおよび表現等の欠落・誤謬等につきましてはその責を負いかねますのでご了承ください。
本資料に記載された意見や予測等は、資料作成時点の当社の判断であり、その情報の正確性、完全性を保証し又は約束するものではなく、また今後、予告なしに変更されることがあります。

 

 

日 時:  2017518日(木) 1330分〜1500
発表者: 執行役社長 中田 誠司

*質問順に掲載しています。

 

 

Q1.   ボトムアップによる営業推進体制は以前から証券業界の理想論としてあったものの、実際、収益の安定的な確保が必要な中では、どうしても中央集権的な営業体制を採用せざるを得なかったと推察する。競合他社も似たような取組みを行なっているが、なぜこの時期に営業体制の大きな変更をするのか、またできると思っているのか。営業体制を転換して以降、認識されるような障害等は発生していないのか。

A1.    ご指摘の通り、これまではマーケット環境やプロダクトを鑑みながら、中央集権的な営業体制を採用してきましたが、4月以降、個別商品の販売目標を全て支店単位で自らが決めるという体制になっています。もちろん、リテール部門に限らないことですが、全体の予算はありますので、収支予算、資産導入額と安定収益については目標を設定していますが、どのように達成するかは支店の裁量に任されています。これまで何十年もの間、多少のマイナーチェンジをしながら、中央集権的な体制でやってきたため、支店長のマネジメントに差が出ている例もあります。ただ、地域ごとの担当役員の役割を、「営業の推進」から「営業のサポート」に変更しましたので、支店に対するきめ細かいサポートを行なっていきます。現在の営業体制に転換してから約1ヶ月経過し、通常であれば推進商品へ注力していた月末に、マーケットの活況を捉えた外国株の提案により新規口座開設が伸びたというように、これまで以上にマーケットとお客様の意向に沿った営業ができたと思っております。また、この流れは今月も続いており、順調な滑り出しを見せたといえます。最近では、メーカーを中心に、商品の販売のみではなく、その後のメンテナンスや付加価値サービスによって収益を上げるというバリューチェーンモデルが一般的になっています。証券業も、お客様との「インベストメントバリューチェーン」をどう創っていくかが重要だと思います。今回導入した営業体制では、商品ごとの目標が無いため、お客様との接点を多く持って、コミュニケーションを取り、お客様のニーズを汲んだ上で、提案する商品を決める必要があります。販売に注力する商品が決まっていた従来の体制では、このようなバリューチェーンを創りづらいモデルでしたが、新体制により、提案自体はバリューチェーンの中の1つのチェーン(プロセス)となります。全営業員がこの発想を理解して、徹底した資産管理営業をスタートさせたいという想いもあり、この体制を導入しました。

 

Q2.   欧州のM&Aが好調な理由は。また、中田社長就任後、米国のSagentに対する出資率引上げ等の話も出ていると思うが、米国でのM&Aビジネスへの取組みについて教えてほしい。

A2.    欧州のDCアドバイザリーの業績は4Qで急に良くなったわけではなく、買収後に相当程度の期間を経る中で、多くの試行錯誤を繰り返した結果です。例えば、人員の入替についても、積極的な採用や昇格を行ない、また、当社グループとの合同マーケティングや人員の交流を繰り返し、ようやく上向いてきました。現在マーケット環境の追い風もあり、パイプラインも好調ですので、引き続き欧州は収益への貢献が期待できます。
アメリカについては、世界のM&Aのマーケットを見ますと、おおよそアメリカのフィープールが6割弱、ヨーロッパが3割、残りの1割が日本を含むアジアという構成ですが、日本をマザーマーケットとする証券会社として、当社のM&Aに関わる人数の割合を見ますと、日本を1とした場合、DCアドバイザリーが約1.5、アメリカは0.5と、フィープールに対してM&Aに関わる人員がアンバランスになっている現状があります。すぐにM&A人員をフィープールの構成通りに配置できるとは思っておりませんが、明らかにアンバランスとなっているアメリカの人員を強化することは急務であると考えています。そういう意味では、Sagentに対する出資率の引き上げを含め、場合によっては、第三者を加えることも検討しながらアメリカでのM&Aビジネスを拡大したいと考えています。

 

Q3.   フィデューシャリー・デューティーについて、金融庁が作成した、「顧客本位の業務運営の原則」の受け入れをするのか。受け入れをした場合、どのような取組みを行っているかを継続的に公表するのか。

A3.    お客様本位の業務運営は今に始まったことではなく、また、証券業界に限定して当てはまることではなく、商売の原理原則であると考えています。当社では、1998年の企業理念の設定、その後の社内向けの行動規範「大和スピリット」の策定等において、常に、「お客様本位」、「お客さまからの信頼」を謳ってきました。そういう意味で、当社は何十年もお客様本位という商売の原理原則に基づいた業務運営を行なってきましたが、残念ながらまだ完全ではありません。ですから、今回の金融庁のフィデューシャリー・デューティーに関する指針は正にその通りだと思っています。また、当社内だけではなく、金融業界全体がこのフィデューシャリー・デューティーをきっかけとして、お客様本位の業務運営を徹底することによって、結果として「貯蓄から投資」の流れが進むのであれば、業界としても非常に歓迎すべきことだと思っています。また、金融庁からフィデューシャリー・デューティーについて当社のあり方を示すよう指示を受けていますが、近々にその内容を発表したいと思っています。その中では、フィデューシャリー・デューティーに対する当社の宣言だけではく、それを計測していくためのKPIについても盛り込んでいきたいと思っています。

 

Q4.   投資信託の販売手数料(委託報酬)や仕組債においても手数料が低下すると想定されるが、この流れは短期的に収益面にプラスかマイナスかどちらと考えているか。

A4.    短期的というのがどのくらいの期間を指すかにもよりますが、収益面で大きく落ち込むとは思っていません。フィデューシャリー・デューティーはロープライスとイコールではありません。お客様に対して質の高いコンサルティングを行なうことによる正当な対価は、きちんといただくべきだと考えています。確かに、手数料は数年前から低下傾向にあり、投資信託や仕組債も含めて、この流れは一定程度進むと思っています。ただ、アメリカの状況を例に出しますと、非常に良いマーケット環境を背景に、401K等を中心にノーロードのインデックス型投信に対する投資が増えたため、全体の手数料を見ますと、他のマーケットより手数料が安いようにも見えます。しかし、実際は、そういった投信を除いた手数料は日本より高いというデータもあります。また、ラップ口座サービスにおいても、オンラインラップやETFラップのように手数料が安い商品もあれば、日本よりも手数料が高いラップ口座サービスも存在しています。今後、手数料が低下していく流れとなるとは思いますが、お客様にとって必要なサービスに対する正当な対価としての手数料はそれほど大きくは下がらないと思っています。

 

Q5.   アセットマネジメント部門を成長分野と捉える説明があったが、運用業界の流れから、今後は規模が重要になってくるのではないかと思うが、グループとして運用会社2社(大和投信、大和住銀)をどのようにマネジメントしていくのか。

A5.    大和住銀投信投資顧問は、元々大和投資顧問という母体からスタートしており、例えば海外のペンションファンドへの投資顧問やバリュー株投資に強みがある等の特徴を持っています。大和投資信託委託は、公募投信を中心に、大和証券と連携してまいりました。各アセットマネジメント会社がそれぞれの特徴を持っており、それが現段階でコンフリクト無く機能していますので、今すぐにこの体制を変えるということは考えていません。ただ、アセットマネジメント業界も、当然中長期で見れば、再編などの動きもあると想定されますので、その時の状況に応じて、必要であれば検討していきます。

 

Q6.  「ハイブリッド型総合証券グループ」のモデルを今後どのように成長させていくのか。

A6.    現在のビジネスモデルの枠組みを大きく変えるつもりはございません。当社は戦略の選択自由度が高く、財務基盤が強固であると先ほど申し上げましたが、裏返して見れば、規模がそれほど大きくないからだと見ることもできます。ただ、規模は、いたずらに拡大できるものではなく、時間がかかるかもしれませんが、このハイブリッド型総合証券グループというコンセプトの下で、少しずつ拡大していきます。加えて、「クオリティNo.1」への取組みが相当程度進んだところで規模拡大を追求するという選択肢も考えられます。ただ、現在は、既存のビジネスラインを各々拡大し、また、場合によっては、補完する新しいビジネスラインを構築するステージであると思っています。

 

Q7.    P34の個人金融資産の図にあるように、引き続き「貯蓄から投資」の動きが本格化しているとは言えない中、資金流入はマーケットなどの外部要因に依存せざるをえないのか、それとも戦略的な面から何かできるようなことはあるのか。

A7.    「貯蓄から投資」がなかなか進まないというのは複合的な要因が重なっていると思います。まず、1つ目として「成功体験」が挙げられます。アメリカにおいて数十年間、非常に良いマーケット環境が続いていたのと対照的に、日本の投資家は成功体験を得づらい環境にありました。また、定量的にどれくらい影響するか分かりませんが、お客様本位の業務運営が徹底されていなかったことによって、お客様からの信頼を完全には獲得できていなかったこともあります。加えて、一番大きな要因は、デフレという経済環境だと思っています。日本の個人金融資産に占める有価証券比率は15%程度と非常に低く、投資家が投資に対して保守的とも言われていますが、20年近く続いたデフレの中では“Cash is King”であり、日本人のポートフォリオマネジメントはある意味正しかったと言えます。ですから、2%とはいわなくても、デフレから緩やかなインフレ経済に転換すれば、それだけでも自然とマネーシフトは起きると考えています。実際、80年代後半から90年代前半の日本で、1%〜2%の緩やかなインフレの時代には、有価証券比率が25〜33%でした。先ほど申し上げた要因等が、「貯蓄から投資」が遅々として進まない原因だと考えていますので、お客様本位の業務運営の徹底によって、業界全体における信頼を構築し、「貯蓄から投資」が進むよう全力を尽くしてまいります。


Q8.   今後の金融規制の動向による影響も考慮する必要があることは理解しているが、Tier1比率が非常に高い状況が続けば、今まで通り機動的な自己株式の取得を行なっていくのか。資本の考え方について見直す考えはあるか。

A8.    22.9%と相応に高い比率であることは認識しております。また、そのほぼ全てがTier1です。金融規制に係る信用リスク計測の精緻化を進める中で、若干規制資本比率が低下することも想定されますが、それでも資本は十分であると考えており、ある程度の利益変動のバッファーを見ても、1兆円くらいはリスクアセットを積み増す余力はあると考えています。また、全額資本控除になる金融機関等への出資についても、2000億円前後は可能であると考えています。ただ、ハイブリッド型証券のビジネスモデルをマネジメントし、拡大していく上で、すぐに完全なビジネスモデルの構築ができるとは思っておらず、まずは必要なピースを揃えていきます。したがって、大きなM&A等を行うことは、現在検討しておりません。その意味では、ピースを補完していく過程において、資本がある意味余剰状態になり、マーケット環境によって自社の株価が大きく下げて割安になった場合には、自社株買いも適宜検討していきたいと考えております。


Q9.   1兆円のリスクアセットを積み増す余力があるとういうことだが、配当に対する考え方について、配当性向や総還元性向を維持した上で行うのか。優先順位についてどのような考えをお持ちか。

A9.    まずは、株主の皆様に宣言している通り、配当性向40%の維持を最優先で行っていきます。また、投資案件が出てきて、大型の投資をしたとしても、先ほど申し上げた通り、資本は殆どTier1資本ですので、例えば2,000億円程度の投資をした際、ほぼ同額のTier2の発行を行えば規制資本はそれほど低下しないと考えています。従って、高いTier1比率を保有していることで、将来の資本政策の自由度・バッファーを確保できていると考えております。









                                  

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