PASSION FOR THE BEST

対話で考えるCSR | 情報発信

第13回:LOHAS(ロハス) 2007年7月30日

前のページへ

地球環境負荷を減らすためには、啓発し続けることが重要

<写真>対談の様子

河口:
LOHASが広がることによって、地球環境負荷は減るでしょうか? LOHASは「自分が気持ちいい」という切り口ですよね。おしゃれで、かつ環境負荷も少ないし、からだにもいい、というような。非常に重要な視点なんですが、もう一歩踏み込んで、その人たちが積極的に行動することで地球環境負荷を減らすことができるのか、という疑問があるんですが。

大和田氏:
おっしゃるように、LOHASというと「エゴとエコは両立する」なんていわれていますよね。私も、そもそも自分の健康と地球の健康が結びついているんだろうかと疑問でした。これもイースクエアの調査ですが、「自分や家族の健康と地球環境への配慮が結びついている」という人が31%と倍増しているんです。

一方で、エコやLOHASに関する雑誌が増えていますよね。実際の女性の生活者が読むような雑誌で、硬派な特集を組むようになってきています。温暖化の問題にも、今、みなさん関心が高いですし。

「できるところから楽しくやっていいんですよ」と入り口は低く広くして、食糧や木材の自給率や農薬や化学物質の問題、あるいは温暖化の問題を投げかけていくことで、次のステージへだんだん深化していくんじゃないかと思っています。

河口:
ただ、社会的観点をいれると、ある程度個人にはガマンを強いることになりますよね。自分が楽しい、心地よい、というところから社会性への移行することができるのかと懸念するのですが。

大和田氏:
啓発し続けていくしかないですよね。学校教育も大事だと思います。実は、小中学校の先生向けに、『LOHASの教科書−持続可能な社会のための新しい生き方』という本を今春出版しました。衣食住学遊などをLOHAS的な観点で見るとどうなるのか。授業のきっかけになるといいと思いまして。

河口:
子どもって、なにかを覚えると親にいいますよね。その効果は大きいらしいですね。大人にいわれるより子どもにいわれるほうが効くらしいので、学校教育への取組みはぜひがんばっていただきたいと思います。

半数近くの人はロハスの意識があっても行動していない

<写真>大和田氏

大和田氏:
先日新宿のデパートの食品売り場でマクロビオティックのお弁当を売っているのを見て驚いたんです。ついにここまで来たかと(笑)。

河口:
健康ブームですしね。マクロビオティックを経験した人はファストフードには戻らないと思うんですよ。気持ちのいいことを経験するとやめられないというか・・・。でも、一方で、お惣菜パックが特売3個で1000円なんて聞くと、条件反射的に買ってしまう自分がいて。

大和田氏:
現代の日本人は“消費依存症”みたいなところがありますね。でも、安いものにはわけがあるから、買う前に一呼吸して考えるようになるといいなと思うんですけどね。

河口:
やたらと安いものにはひずみがありますからね。LOHASに限らず、ちゃんとしたものにはそれなりの値段を払いましょう、ということですよね。

大和田氏:
LBAの会員の、あるリフォーム会社は、安くて早いということで業績を伸ばしてきたんですが、シックハウスの問題が出てきて、2002年に壁材は珪藻土、床はむくの木材、接着剤はニカワといった天然の建材に全面的に切り替えました。

そうすると、「安くリフォームしたい」というお客さんではなくて、「多少高くていいから健康で環境にいいものでリフォームしたい」というお客さんが来るようになった。当然、一時売上げは下がりましたが、何年かして取り戻し、その後も堅調です。客単価は十倍にもなったそうです。

今では、お客さんのほうが先を行っていて、「CO2を減らす提案を期待しています」などと言われるんだそうです(笑)。

河口:
そういう人がどんどん増えてくれるといいですね。

大和田氏:
調査ではLOHASな人たちは4分の1ですが、意識はあるけど行動はしていない、という"生活堅実層"は46%にものぼります。

河口:
その人たちは、値段がもっと手ごろだったり、やりやすかったりすれば、LOHASに移行していくんでしょうね。

健康増進・環境改善につながる商品と情報を提供できる仕組みづくり

<写真>河口・大和田氏

河口:
今後、LOHASの世界をどうリードしていきたいと思いますか?

大和田氏:
せっかく、興味があるとか、共感が持てるという人が増えている時期ですから、LOHASビジネスを増やして、お客様に健康増進、環境改善につながる商品と情報を提供できるような仕組みをつくっていきたいですね。そのために、全国の中小企業の方たちにご参加いただき、知恵を共有して、輪を広げていく。と同時に生活者への働きかけも続けていきたいと思います。

河口:
LOHASという言葉がブームで終わっちゃったのかな、と思っていたのですが、今日はLOHASの今後についてポジティブなお話を聞けてよかったです。ありがとうございました。

前のページへ

ページトップへ